団塊世代をミクロで見れば「新消費」が浮かび上がってくる

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2006年5月2・9日合併号 週刊エコノミスト

「07年問題の誤解」が生まれる背景には「団塊世代は大きな塊」という固定観念が根強いことがある。

しかし、高度成長時代と、モノにあふれた縮小経済時代の現代とでは市場の性質も大きく異なる。ライフスタイルの多様化は消費スタイルを多様化させ、高度成長期のマス・マーケットを「多様なミクロ市場の集合体」に変えたためだ。

だから、団塊世代の行動は、世代(コーホート)効果というマクロの視点だけではとらえられない。むしろ、対象とする顧客の加齢による肉体の変化、本人や家族のライフステージの変化、時代性の変化といった個人をとりまくミクロな視点が重要となる。この視点で顧客の周辺を見直すと、新たな消費の切り口が見えてくる。

(中略)

ただ、この「第三の場所」の本質は、実は物理的な場所ではなく、その場所に存在する「機会」である。サラリーマンは、現役時代、勤務先から提供される有形無形のさまざまな機会を受け取っていた。したがって、退職で喪失するこうした機会を補完する「機会提供の場」としての「第三の場所」が、これから求められていく。

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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