季刊 企業経営 Suruga Institute Report 2007年7月 99号

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2007年7月 99号 季刊 企業経営 Suruga Institute Report

特集 サービス産業の国際競争力
 
 
日本よりひと足早く成熟社会に突入したアメリカではどうでしょうか。単にモノを売るのではなく、他社にない“価値”で勝負するユニークな企業が多く育っています。それも大がかりな設備投資や資金力を必要とするのではなく、「コロンブスの卵」のような、ちょっとしたところに潜む顧客ニーズを上手にすくって成功する企業が少なくありません。

(中略)

1992年に設立されたカーブスは、テキサス州ウェコに本部をおく女性専用フィットネスクラブ。専門誌アントレプレナーで2001年から4年連続で最速成長フランチャイズの第1位に選ばれ、世界最大のフィットネスクラブ・チェーンとしてギネスブックにも登録されました。

(中略)

CEOのヘヴィン氏は次のように語っています。 「初めは、誰もがそんなニッチ分野はビジネスにならないと言ったよ。年配の女性はいろいろと要求がうるさくて、相手にするのが大変だってね。でも、僕らには確信があった。人が不満に思っていることにこそ、事業機会は隠れているものなんだ」

(中略)

既存の商品やサービスで市場が飽和しているように見えても、実際にはそれらに満足していない顧客は必ず存在します。課題は、いかにして、このような顧客の潜在的な「不」に気がつくかです。日々の営業活動やサービス提供の過程で得られる顧客からのクレーム、不満の声を、単なる顧客のわがままだと思うのか、それとも新しい事業機会だと思うのか。その解釈の仕方が、新しい市場をつくり出せるかどうかの分かれ目になるのです。

(本文より抜粋)

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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