月刊清流 2026年2月号 第1特集「小さな一歩を踏み出そう」
年初は新たなことを始めるための良いきっかけ

表記特集の冒頭に私へのインタビューをもとにした記事が掲載されました。
清流出版社が発行する月刊清流は、「すべての女性に贈るこころマガジン」というタイトルのとおり、特に中高年女性を読者とした月刊誌です。
インタビューのご依頼を受けてから見本誌に目を通すと、丁寧な紙面づくりと良質の文章が散りばめられており、まさに”清流“のような、心が浄められる感じを受けました。
女性が主な読者とのことですが、こういう雑誌を好む男性にも心にグッとくる雑誌だと思います。
記事の冒頭に今回の特集のねらいが次の通り述べられています。
「年齢を重ねるにつれて、新しいことへの挑戦がおっくうになってきた」という声がよく聞かれます。けれども、何歳になってもやりたいことを見つけてほんの少し前に進むことで、人生が豊かになるチャンスが大きく広がります。ごいっしょに、小さな一歩を踏み出してみませんか?
この「小さな一歩」を踏み出すための実践的なヒントがインタビュー記事に掲載されています。インタビューでお答えした内容の背景は次の通りです。
なぜ、齢をとると「あれ」「これ」「それ」が会話の中で多く出てくるのか
一般に中年期を過ぎると体力だけでなく、脳の働きも低下します。
例えば、誰かにあいさつされても名前が出てこない、会話の中で俳優や歌手の名前などの固有名詞がぱっと思い出せないといった具合です。「あれ」「これ」「それ」といった指示代名詞を会話の中で多く出てくるようにもなります。
これらの「物忘れ」は、過去に経験した記憶を脳の貯蔵庫(側頭葉下面など)から取り出す能力の低下によるものです。
自分の行動や新しい情報を脳に記憶として書き込むのが苦手になることによる物忘れもあります。
例えば、何か考え事をしている最中にスマホにメッセージが届き、その返信をした後、先ほどまで何を考えていたのか忘れてしまう、といった場合です。これは記憶の書き込みをつかさどる背外側前頭前野の機能低下の症状です。
なぜ、年齢を重ねると新しいことへの挑戦がおっくうになるのか
特に高齢期になると一般に新しいことをしたり、覚えたりするのが苦手になります。
例えば、省エネのために家電製品を買い替えようとしたものの、あまりの多機能に気持ちが萎えて買い替え自体がおっくうになる、といった具合です。
これは記憶の書き込み機能の低下に意欲の低下が加わり、より深刻な状態になったためです。若いころにパソコンを使っていない高齢者にスマホが一定割合以上普及しないのも、これが大きな理由です。
意欲低下の対策には「目標達成型の生活」がお勧め
書き込み機能向上には脳の作動記憶(ワーキング・メモリー)容量を増やす脳トレが有効ですが、意欲低下の対策には「目標達成型の生活」がお勧めです。
例えば、3カ月後に憧れの小田和正の演奏会に行く、半年後に生涯初の世界一周旅行に行く、など具体的な目標を設定するのです。すると目標達成が楽しみになり毎日がワクワクします。
こうした生活が脳内に「ドーパミン」という物質を放出しやすくなります。ドーパミンは「やる気」や「元気」を生み出す役割があると考えられています。
特に退職後は小さくてよいので具体的な達成目標を持つことをお勧めします。



