家族が絶対に守るべき10の約束:認知症の常識が変わった

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文藝春秋8月号 大特集 認知症の常識が変わった

文藝春秋8月号の大特集「認知症の常識が変わった」「家族が絶対に守るべき10の約束」と題した記事が掲載されました。

この記事は日本認知症予防学会理事長の浦上克哉教授、株式会社あおいけあの加藤忠相代表、私への取材をもとに、次の10の質問に答える形式にライターさんが取りまとめたものです。

1. 認知症を疑うきっかけは
2. 医療機関を受診するには
3. 診断されたらすべきこと
4. 薬の使い方
5. 施設やサービスの選び方
6. お金のトラブルを防ぐ
7. 食事の心がけ
8. 日常生活の注意点
9. どこまで本人にやらせるのか
10. 地域と認知症の関係は

私のパートは拙著「親が70歳を過ぎたら読む本」の内容を反映したものになっています。かなり実用的なことが書かれていますので、ご興味のある方はぜひご一読ください。

なお、今回の特集「認知症の常識が変わった」には他にも興味深い記事が沢山あります。特に興味深いのは、ジャーナリストの柳田邦男氏による「治療、予防、介護の最先端」の理化学研究所総合研究センター 西道隆臣氏へのインタビューです。

私共が開催している東北大学スマート・エイジング・カレッジ東京のコースⅡの月例会で、先月アルツハイマー病研究の第一人者、加齢医学研究所の荒井啓行教授の話を聞いたばかりだったのでその内容と重なり印象深かったです。

特に脳内の酵素「ネプリライシン」が減るとアミロイドβが増えるという因果関係が明らかになっていること、ネプリライシンを活性化させる「ソマスタチン」という物質が存在すること、などは先日の月例会で触れられなかった点が面白かったです。

西道氏によればアミロイドβを減らすメカニズムが解明されたので、あとは遺伝子治療法と経口治療薬の開発が課題で、前者は数年内にシンガポールか香港で臨床実験が行われるとのことです。

しかし、最大の課題はアミロイドβが自分の脳にどれほど溜まっているのかを早期に把握する手段。つまり、バイオマーカーの開発が重要だという点で、今回の特集記事と先日のSAC東京での講義内容が一致しています。

この分野は先の荒井先生のグループの得意分野で、これまでにいくつかの方法を開発済です。しかし、アミロイドPETという高価な装置を使うために検査費用も高額になるのがネックです。

これをブレークスルーするには、血液検査で発病リスクを検知→遺伝子治療または経口薬で発症を防ぐという方法の確立が求められるということです。

親が70歳を過ぎたら読む本
文藝春秋

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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