介護ビジネス:難所を乗り越える3つのポイント

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リクルートアントレ夏号 「ありがち難所」乗り越え方

介護保険制度に依存しないビジネスモデルが理想

アントレ2013年夏号_表紙_2日本の介護ビジネスは、介護保険制度に大きく依存している構造となっています。介護保険制度は3年ごとに改定されることになっており、改定内容によっては風向きが180度変わってしまうリスクをはらんでいるといえます。

この5月上旬にも、「介護保険制度から『要支援』を切り離すことを検討」と報道されました。それまで、介護保険報酬の要支援の報酬を当てにした当該分野への異業種からの参入が続いていましたが、まさに冷水を浴びせられた格好です。

これまでの改定内容を見ると、事業者が大きく収益を上げている分野では介護報酬を抑制する傾向があります。の面では、こうした構造をよく理解して参入する必要があります。理想をいえば、介護保険制度に左右されないビジネスモデルを構築すべきでしょう。

介護ロボットで経営合理化とハイタッチの両立が必要

「ヒト」の面では、介護は人の手によって行われるものであることから、サービス品質を大きく左右する要素であるといえます。

しかしながら、「低賃金・重労働」という構造が定着しており、離職率はとても高い。労働力を確保するには、待遇もさることながら、何のためにこの事業に取り組むのかというトップの志が大切となります。

低賃金・重労働も厭わず働きたいという人は、「高齢者の役に立ちたい」という情熱や理想を求める人が多いからです。その気持ちを裏切ってはいけません。さりとて、ソロバンを弾く感覚も不可欠。要はバランスです。

「モノ」の注意事項としては、FC加盟の場合は本部の見極めでしょう。前述の保険制度への見識や企業理念、トップの志がどういうものなのかを事前に把握する必要があることはいうまでもありません。

シニアシフトの衝撃

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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