団塊・シニア市場でブレークスルーするための3つの発想転換

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2007年2月号 Business Risk Management 特集 団塊世代をめぐる諸相

2007年に大量退職が始まるといわれる団塊世代を対象として、新たにビジネスに取り組む企業が増えています。しかし、その多くには次の「壁」に突き当たって苦戦する事例が目につきます。

① せっかく確保した見込み客が実際の顧客にならない「顧客開拓の壁」
② せっかくよい商品をつくっても思うように売れない「商品営業の壁」
③ 「団塊・シニア世代向け」と謳った商品が売れない「消費開発の壁」

(中略)

顧客を「ひとくくり」に扱う見方は、いわば高度成長期の産物です。高度成長期に成功体験をもつがゆえに、その呪縛から脱出できない経営者も依然多いのです。したがって、これらの「壁」を突き破るためには、従来のやり方にとらわれない発想転換が必要なのです。

(中略)

一つの事業分野に取り組んでいると、どうしても既存のビジネスモデルや業界習慣などに知らず知らずのうちに影響を受けてしまいます。競合他社のやり方を研究すること自体はよいのですが、一方で、そうした既存の考え方が頭の中に染みついて、逆に自由に発想できなくなってしまう落とし穴があります。

このような視野狭窄に陥らないためには、自分のターゲット事業以外の異分野の動きに目配りしたうえで、自分のターゲット事業に照らし合わせて考えるという「水平思考」のスタイルが不可欠です。つまり、団塊・シニアビジネスでブレークスルーを起こすには、団塊・シニアビジネスだけに注目していてはいけないのです。

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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