2007年4月号 いきいき
計画の中心メンバーで、社会開発研究センター理事長の村田裕之さんは、「入居者は、文学、歴史、哲学などの講義を大学生と一緒に受け、ゼミで語らい、学食や図書館などの施設も自由に使えます。大学という学び舎を、後半生を有意義に過ごす場にしてもらいたい」と、そのねらいを説明します。
(中略)
日本では初の試みですが、村田さんによれば「米国では10年前からある仕組み」だといいます。「入居者も一方的に学ぶだけでなく、ときには人生の先輩として、若い学生の相談相手や講師役にもなります。それが入居者を若々しくいきいきとするのです。実際、米国の私立大ラッセル・カレッジと連携する施設では、入居者の平均年齢が83歳と高齢にもかかわらず、要介護率が3%未満と極めて低くなっています。いくつになっても学び続けることが、薬も不要な究極の予防医療になるのです」。