日本初のカレッジリンク型シニア住宅の実現

カレッジリンク型シニア住宅での世代間クラス シニアビジネス
カレッジリンク型シニア住宅での世代間クラス

カレッジリンク型シニア住宅とは何か

「カレッジリンク型シニア住宅(College-linked senior housings)」とは、大学のキャンパス内あるいはキャンパスからそれほど離れていないところに立地し、大学と連携して運営する高齢者の住宅(CCRCまたはアシステッドリビング)をいいます。

アメリカで2000年頃から見られる居住形態です。前述の「知縁(知的好奇心が結ぶ縁)」による新しいタイプの居住コミュニティの一つです。

実はアメリカでも大学と連携して運営するシニア住宅の呼び方が統一されていなかったため、私が「カレッジリンク型シニア住宅」を統一名称として日本経済新聞2004年5月19日号で紹介したのが日本における最初の紹介です。

この寄稿は大変な反響を呼び、「カレッジリンク型シニア住宅」のコンセプトは、その後全国に広まりました。

日本でのカレッジリンク型シニア住宅の先駆例「クラブ・アンクラージュ御影」

このカレッジリンク型シニア住宅の日本での実現を図るべく、私自らが事業会社の役員にもなり、関西大学との協定締結を経て実現したのが、神戸市御影(みかげ)に完成した「クラブ・アンクラージュ御影」です。

このプロジェクトの詳細は、拙著「リタイア・モラトリアム すぐに退職しない団塊世代は何を変えるか(日本経済新聞出版社)」に書いていますので、興味のある方はお読みください。

また、カレッジリンクのコンセプトを拡大し、市民の知と大学との知の結合「ナレッジリンク(Knowledge-linked)」を促すものとして形にしたのが千葉県柏市で推進している「千葉大学 柏の葉カレッジリンクプログラム」です。依頼を受け、村田のアドバイスにより実現したものです。

参考文献

日本経済新聞 2004年5月19日号夕刊
大学構内に老人ホーム 米で盛況

リタイア・モラトリアム すぐに退職しない団塊世代は何を変えるか(日本経済新聞出版社)
第10章 カレッジリンクという「知縁型」ライフスタイル

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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