知的合宿体験の提唱と長期学習体験旅行の商品化

ワン・マンス・ステイの地、ボストン駅前 シニアビジネス
ワン・マンス・ステイの地、ボストン駅前

知的合宿体験とは何か

知的合宿体験とは、数日間から数週間の合宿を集団で行い、現場での知的な体験を通じて学ぶ体験型学習のことです。2004年出版の拙著「シニアビジネス 多様性市場で成功する10の鉄則(ダイヤモンド社)」で初めて提唱しました。

2000年頃から単なるレジャーではない、楽しみながら学べる機会を求める年長者が増えていることに気がつきました。また、サービス産業化が進む現代では、デスクワークが増え、体を使った双方向の学びの機会が減っていました。

その一方で、参加者側が一方通行的にサービスを受ける受身のスタイルに慣れており、サービス提供側との双方向の学びの場になっていないことが多い状況でした。

そこで、机上の学習だけでなく、集団で合宿体験を行い、現場での体験を通じて学ぶという「知的合宿体験」をレジャーサービスに組み込むことで、活気にあふれた立体的な学習サービスとして新たな差別化になると提案しました。

中高年女性向け長期学習体験旅行「ワン・マンス・ステイ」の商品化

具体的には、いきいき(現:ハルメク)とシニア向け生涯学習サービスの老舗、米国エルダーホステルとの戦略的提携をアレンジし、いきいきの読者を対象として、一カ月間の米国ボストン生活体験を楽しみながら英語力を身につける「ワン・マンス・ステイ」を商品化しました。

参加者一人当たり120万円以上する高額商品でしたが、募集とともに満員となり、潜在ニーズの大きさが検証できました。

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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