シニアビジネスを通じたフランスとの真の互恵関係

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フランスが国を挙げて推進するシルバーエコノミー政策

先月末、フランスが国を挙げて推進するシルバーエコノミーLa « Silver Economie »のミッションでフランス企業が来日した際、フランス国営ラジオ局France Interにインタビューされた内容が放送されました。

私のインタビューは735秒頃からです。私は日本語で話したので、日本語とフランス語とが同時に話されます。次のリンクからお聴きください。

ラジオインタビューを聴く

多くの日本人、とりわけ福祉業界の方は、欧州は日本より先進国だと思っている方が多いです。確かにスウェーデン、フィンランド、デンマーク、オランダなどの福祉分野が日本よりも進んでいます。しかし、忘れてはいけないのは、これらの高福祉国家は同時に高税金国家でもあることです。

そして、何よりも政府・行政が高い透明性をもって、国民の税金を無駄遣いしないという仕組みと習慣が根付いています。日本国民が消費税増税にネガティブな大きな理由は、政府が税金を無駄遣いするのではないかという不信感が強いためと思います。

税金に依存しない民間分野のシニアビジネスでは、実は日本の方がはるかに活発

一方、税金に依存しない民間分野のシニアビジネスでは、実は日本の方がはるかに活発です。高齢化率で見ると、世界一の日本の次はイタリア、ドイツです。しかし、私が知る限り、この二か国で民間企業によるシニアビジネスが盛んだという話を聞いたことがありません。

フランスもつい最近までまったく蚊帳の外でした。その国がついに目覚めたのです。逆にそのフランスは少子化対策の面では、スウェーデンと並び先進国のなかの成功者として有名で、見事に出生率を2以上に戻すことに成功しています。

周回遅れのランナーの強みは先を走る人の様子がすべてわかることです。フランスという国の潜在力を侮ってはいけません。

シニアビジネスで先行する日本はフランスとよき協働関係を構築することで、彼らにシニアビジネスのノウハウを提供しつつ、彼らから少子化対策を学ぶことができます。

これこそが掛け声だけでない実のある戦略的互恵関係の作り方ではないでしょうか。

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この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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