日本1200兆円市場に先手 「先進国」のノウハウ生かす

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日経ヴェリタス_120325

日経ヴェリタス2012325日号 「老い風」をつかもう

課題先進国ならではの強みを現地で発揮

先手を打ったその先、日本企業が世界の「15兆ドル(約1200兆円)市場」を制するための条件は何か。高齢者市場に詳しい東北大学の村田裕之特任教授「国や地域ごとに異なる高齢化のスピードと現地ニーズ」を複眼で分析し、自社の強みをいかに的確に重ね合わせていけるかがカギだと説く。

例えば国土が狭く、高層マンションに住む人が多いシンガポールや香港なら、高齢者を「買い物難民」から救う宅配便や宅配弁当、コンビニエンスストア事業などが理にかなうという。

実際、ヤマトホールディングス(9064)は10年にシンガポール、昨年は香港に進出した。ファミリーマート(8028)は5065歳向けの商品を開発する「おとなコンビニ研究所」を1年半前に設立。「国内で開発したシニア向け商品を今後、高齢化が急速に進む中国などにも投入する可能性がある」(同社役員)とタイミングをうかがう。

課題先進国ならではの強みを持つ日本企業。世界の高齢者需要をつかみ取れば「シルバー時代のブルーチップ」として、株式市場でも息長く評価されるだろう。

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この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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