日本経済新聞 2006年2月23日

新聞・雑誌

2006年2月23日  日本経済新聞 ホンのさわり

1947-49年生まれの団塊世代の最年長者が2007年に60歳を迎え一斉に定年退職すると、社会にさまざまな影響がでるのではないかと懸念される「2007年問題」が話題になっている。

だが、新規のシニアビジネスを数多く手掛けてきた事業開発プロデューサーの筆者は、早期退職や定年延長で彼らの退職時期は分散するので、それほど気にすることはないと指摘。このように団塊世代をまさに一つの塊として十把一絡げでとらえるのは間違いで、シニアビジネスの失敗例もここにあると結論付ける。

高度成長時代は均質のマス・マーケット理論が通用したが、社会の成熟化で団塊・シニア世代の消費行動が多様化した今は発想の転換が必要。

本書で描かれるシニア像は、ネットを上手に使い商品への情報感度が高い21世紀型の高齢者像で、筆者は「スマートシニア」と呼ぶ。

ビジネス書の体裁をとってはいるが、一般向けの読み物としても面白く、当の団塊・シニア世代にも参考になるだろう。

 

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

村田 裕之をフォローする
メディア新聞・雑誌
シェアする
村田裕之オフィシャルサイト
タイトルとURLをコピーしました