百貨店、シニア層争奪戦 休憩スペース設置・栄養相談も

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2013102日 朝日新聞 夕刊

サービス提供者にとって重要なのは、消費者の「コト消費」機会を「モノ消費」機会につなげること

102日 朝日新聞 夕刊9面の「百貨店、シニア層争奪戦 休憩スペース設置・栄養相談も」と題した記事に私のコメントが引用されました。

この記事に登場する百貨店は、松坂屋上野店を筆頭に、京王百貨店、西武百貨店、高島屋、東武百貨店といったところ。少し不思議なのは、日本橋にある著名百貨店の名前が出てこないことです。

拙著「シニアシフトの衝撃」で述べているように、百貨店やスーパーなど小売業を中心に、シニアの「コト消費」に注力する企業が増えています。

「コト消費」は、モノ消費以外の目的による「時間の消費」。消費者にとっては、消費する時間が自分にとって何らかの価値があるかどうかが重要です。

一方、記事にあるような休憩スペースを置く、専任のコンシェルジュを置く、などのサービスは、消費者の「コト消費」機会を増やすことになります。

ここで商品・サービス提供者にとって重要なのは、消費者の「コト消費」機会を「モノ消費」機会につなげることです。これができないと、「コト消費」機会が単なるコスト要因になり、事業が長続きしません。

この記事で紹介されている新たな試みが半年後、1年後にどうなっているのか楽しみです。なお、私のコメントは次の通りです。

百貨店事情に詳しい東北大の村田裕之・特任教授は「団塊の世代が定年を迎え、時間と資金に余裕があるシニア層は急増している。ただ、シニアといっても色々な客層がおり、その店に合わせた店作りが重要だ」と話す。

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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