2月13日NHKラジオ
2月12日18:30からのNHKラジオ「Nらじ」特集『日本はけん引役になれるか 最新エイジテック』でお話しする機会がありました。
番組終了後、大変多くの方から「わかりやすかった」「勉強になった」との連絡をいただきました。
高校卒業以来、一度も会っていない同級生からも「ラジオ聴いたよ~」との連絡があり、NHKラジオの影響力の大きさを改めて感じました。
生出演だったので、編集されることなく話すことができた半面、限られた時間内できちんと説明できなかった部分が何か所かありました。以下にその補足をします。
1.日本がエイジテックに20年以上前から取り組んでいる優位性は?
エイジテック(Age Tech)はアメリカで2019年頃から使われ始めた言葉です。もともとの定義はかなり大雑把でしたが、私は「高齢者の生活の質を改善する技術」と定義しています。

番組でもお話しした通り、この分野に関しては日本では様々な取り組みがあります。
例えば、NTTドコモと富士通の大ベストセラー「らくらくホン」や象印の「見守りポット(現:みまもりほっとライン)などが有名です。
こうした製品はエイジテックという言葉が出現する20年以上前から取り組まれていたものです。つまり、エイジテックについては、日本はアメリカに比べて20年以上先行していたのです。
一方、だからと言って、日本のエイジテック製品がアメリカのエイジテック製品よりも優れている、と言うことではありません。
この20年間に多くの技術革新が起こっており、それらを反映した従来にない形態のエイジテック製品が今後出現する可能性が十分にあるからです。
日本のメリットは、高齢化率で世界トップクラスがゆえに、様々な課題を先行的に体験することです。
そして、課題をいち早く解決する、または解決に向けて取り組むことで、他国に先んじた商品開発が可能になることです。
2.なぜ、日本はエイジテック製品を海外展開する必要があるのか?
津屋キャスターからの最後の質問でした。私の回答は「高齢化が進む海外諸国にも需要が多く、日本への見学者も多いため」でした。
実は、この回答以上に重要なのは「エイジテックを活用した高齢者向け商品・サービスは、日本が世界をリードできる分野」だということです。
高齢者向けサービスには技術による価値を含むトータルな価値が求められます。その技術によって、シニアの「不」を解消し、利便性を向上した上で、超高齢社会の課題解決につながることが重要です。
こうした取り組みには「きめ細かさ」が必要で手間がかかりますが、日本人の強みでもあります。
3.21世紀の日本は、何をもって世界から尊敬される存在になれるのか?
世界が注目する世界最速の高齢国家・日本。その日本が世界に先駆けて高齢社会に相応しい商品・サービス・制度を次々と生み出していく。
それらが素晴らしいものであることで、同じように高齢化の諸問題に直面する多くの国から一目置かれるようになる。
ITビジネスの分野では無理でも、エイジテックの分野ではそういう存在になれる可能性が十分にあるのです。詳しくは次をご一読ください。

「聴き逃し」で番組が聴けます:2月19日(水)午後6:45まで
1.パソコンで聴く:NHKラジオ らじる★らじる(日本国内限定)6:32分から私のコーナーです

2.スマホで聴く:「NHKラジオ らじる★らじる」のアプリをダウンロードしてください。
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