2006年4月17日 電通報
団塊世代の定年退職後の動向が注目を浴びている。この世代には退職後も単に余生を送るのではなく、活動的な生活を求めたいという人が多い。そこで参考になるのが、いま、米国の六〇代に増えている「HOHO(ホーホー)」と呼ばれる新しいライフスタイルだ。
HOHOとはHis Office, Her Officeの略。会社を退職した夫、子育てを終了した妻が、各々のオフィスを家に持ち、自分の得意な仕事で、お金も稼ぎながら、余暇もしっかり楽しむ生活スタイルだ。従来SOHO (ソーホー、Small Office, Home Office) と呼んでいた在宅ワークの進化形だ。
(中略)
一方、こうしたHOHO型ライフスタイルは定年退職後に急に始めようとしても難しい。誰でもできる仕事ではそれほど稼げないからだ。だから定年前にそれなりの「準備」が必要だ。
定年前から自分の専門性を磨き、固定客を持てる水準になるのが望ましい。より大切なのは「精神面」での準備。男性はサラリーマンを長くやっていると、組織の枠の中で自分の専門性を磨く必要性を感じなくなる人も多い。
女性は子育て終了を機に何かやりたくても長く専業主婦をやっていると「社会復帰」がおっくうになりがち。組織や主婦といった外から与えられた枠を超え、自分の意思でやりたいことを選択するという意識改革が必要だ。