2006年4月15日 新生銀行 「新生プラチナマネー」
個人のレベルで見ると、多くの人がリタイア後も働きたいと考えています。老後に対する不安、経済的理由から働かざるを得ない人もいますが、最近はそうではない人が目立って増えています。「子どもが独立し、住宅ローンも完済。ある程度の年金収入もある。しかし働きたい」というタイプの人たちです。このタイプは、先進国に共通して増加の傾向にあります。特にアメリカでは、『Reinventing Retirement』すなわち、「リタイアメントを再創造しよう」という考え方が広まっています。『リタイア=社会的存在意義の喪失』につきまとう暗いイメージを払拭して、前向きに捉えていこうという意識や考え方は、今後、日本にも広がっていくでしょう。
(中略)
退職するとは言え、後に続く世代は団塊世代の生き方を見ています。時間もモノもない時代を経験し、ようやく自由になれるのです。目一杯自由を享受して、下の世代に「ああいう生き方はいいな」と思わせる『かっこいいスマートシニア』を体現してみてください。団塊世代の方が、自分で選択した道を歩んでいく凛とした姿を示せば、下の世代はそれを超えようと努力します。この世代間リレーが日本を良くすると、私は思います。