産学で高齢者ビジネス促進

スマート・エイジング

日経産業新聞 2015年4月27日 注目の大学人

「蓄えのある高齢者が社会で活躍できれば、地域の消費底上げにつながる。東北大学の研究成果を企業に提供し、産学連携で新しいビジネスを生み出せれば」。

東北大学の村田裕之特任教授は23日から同大東京分室で始めた企業向け高齢者ビジネスセミナー「東北大学スマート・エイジング・カレッジ東京」の狙いについてこう話す。

セミナーは脳科学研究で著名な川島隆太教授(東北大加齢医学研究所所長)らが講師を務める。月に一度、加齢による脳機能の変化といった高齢者に関連する最新の研究動向を紹介し、企業の高齢者向け新事業創出をサポートする内容だ。

今年度はパナソニックやサントリーなど大手企業を中心に幅広い業種から40社超が参加している。当初は48人を定員としていたが、複数人が参加する企業も出て早々と満席となったため54人まで拡充した。

村田特任教授は高齢者の取り込みに成功している女性専用フィットネスクラブ「カーブス」の事業化などに携わった高齢者ビジネスの第一人者でもある。「東北大の知を企業の研究開発に役立てれば、有望なベンチャーは必ず生まれる」として、今後企業と大学の橋渡しを一段と進める考えだ。(山田和馬)

東北大学スマート・エイジング・カレッジ東京参加企業一覧

東北大学スマート・エイジング・カレッジ東京について

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