2024年12月24日 村田裕之の活動
中国本土での村田著書の出版は初めて
このたび、中国の大手出版社の人民郵電出版社有限公司傘下の北京智元微庫文化發展有限公司という出版社から拙著「成功するシニアビジネスの教科書」の中国語版が出版されることになりました。
今年の10月に台湾で出版済の拙著が9年ぶりに増刷になるというお知らせをしましたが、今回は中国本土での出版となります。
これまで「中国語版」と呼んできましたが、正確にいうと中国本土での出版は「簡体字」版です。これに対して、台湾での出版は「繁体字」版です。今回の話は、中国本土での「簡体字」版での出版となります。
一般に中国語圏での出版は、許諾地域が中国本土とこれ以外(香港・台湾およびマカオ)とに分かれます。これまで私の著書のうち、4冊が韓国語版、繁体字版(台湾)でも出版されていますが、簡体字版での出版、つまり中国本土での出版は初めてとなります。
多くの中国人が自国の高齢化が進んでいることを感じている
実は中国本土でシニアビジネスに対する関心がここ数年高まっています。私は今年1年だけでも、来日した中国企業の経営者向けに5回講演をしています。
私は20年前に「知られざる中国 高齢化の実態」という拙稿で、中国の高齢化がこれから大変になるというレポートをしました。このレポートは当時大変なアクセスがあり、日本人の中国への関心の高さを感じたものです。
知られざる中国 高齢化の実態
その後、日本政府と中国政府との政治的関係が緊張と緩和を繰り返していますが、中国社会の高齢化はそうしたことに関係なく進展しています。
中国企業にも「企業活動のシニアシフト」の動きが増えてきた
中国の人口動態は、時間軸が異なるものの、その形は実は日本とよく似ています。それは高度成長の後に、少子化が起き、高齢化が進むというプロセスを進んでいるからです。
ただし、中国の少子化は政府による人口抑制策、いわゆる「一人っ子政策」によりもたらされた点が日本と異なる点です。
私は、拙著「シニアシフトの衝撃」において、『日本で本格化した「企業活動のシニアシフト」は、これから他の国でも「人口動態のシニアシフト」につれて一定の時間差をおいて必ず起こる』と述べてきました。
まさに中国本土が「人口動態のシニアシフト」の波にさらされており、ようやく中国企業にも「企業活動のシニアシフト」の動きが出てきたのです。
成功するシニアビジネスの教科書