米国事例に学ぶ「団塊」ビジネス 成功へのヒント

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2004年9月29日  電通 アドバタイジング 第11号

日本の団塊世代は、1947年から49年(あるいは50年)に生まれた人を指す。ところが、米国のベビーブーマー世代は、46年から64年に生まれた人を指す。つまり、米国のベビーブーマーは、日本に比べ、年齢層が広く、人数も多い。

この幅広い年齢層をさらに二つに分け、46年から55年生まれをリーディング・エッジ・ブーマー(Leading-edge Boomers)、56年から64年生まれをレイト・ブーマー(Late Boomers)とも呼ぶ。前者は3720万人、後者は3769万人、合計7489万人、全人口2億9千万人の4分の1を占めるのが米国のベビーブーマー世代である。

(中略)

米国のリーディング・エッジ・ブーマーは、その成長期とベトナム戦争が本格化した時期とが一致している。このため、世代共通の嗜好性にベトナム戦争の影響が色濃く反映しており、日本の団塊世代よりも世代効果が一般には強い。

米国のマーケティング・コンサルタントには、この世代効果に訴えるジェネレーション・マーケティングがベビーブーマーには有効だという人もいる。

しかし、この嗜好性は生涯に渡り同じとは限らない。なぜなら、人の好みは時代と共に変化するからである。この変化は、ライフステージの変化がもたらすこともあるし、内面的な成熟がもたらすこともある。

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