産学連携でシニアビジネス創出

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高齢者住宅新聞 2月15日

東北大学スマート・エイジング・カレッジ東京(以下・SAC東京/東京都中央区)主催の特別セミナーが1月31日、都内で開催された。2015年より開催されており、企業の経営者・実務担当者に対して健康寿命延伸に向けたシニアビジネス開発を支援している。

今回の特別セミナーは第3期の受講生募集にあたり、プログラムを体験してもらうもの。当日はSAC東京で講師を務める、東北大学加齢医学研究所長スマート・エイジング国際共同研究センター長の川島隆太教授が講演。

「昔は、歳を取ることが良くないと後ろ向きに捉えられていた。『アンチエイジング』にはこのような意味が込められている。しかし、後ろ向きに捉えていたら高齢化社会は乗り越えられない」と危機感を訴え、「加齢現象は成長と捉え、この考え方を広めるのが願い」とスマート・エイジングに込められた意味を説明した。

そのために必要なこととして①生活の中で頭を使うこと、②体を動かすこと、③バランスのとれた栄養をとること、④人と関わり続けること、を挙げた。その中でも①は自分や他人が見ても実行しているかどうかが分かりづらいため、科学の力が必要になるとした。

川島教授の研究室では脳の働きを画像化する研究を進めており、SAC東京の産学連携ではこのような技術が対象になるという。

次に、同じく講師を務めた同研究所の村田裕之特任教授がシニア市場を読み解く視点を解説。シニアの需要は年齢そのものではなくシニア特有の変化で決まるという。

具体的には①体の変化:年齢とともに消費が増える健康関連食品など、②本人や家族のライフステージの変化:退職をきっかけに旅行に行くことが増えるなど、③時代の変化:インターネットが使える人が増えてきたことなど、を挙げた。

SAC東京はシニアビジネスのヒントの宝庫。ここで学んだことを自社のサービス開発に活かして欲しい」(村田特任教授)

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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