シニアにはどの告知チャネルが有効か

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高齢者住宅新聞 介護保険に頼らないシニアビジネス成功さらなる12のヒント 第7回

シニア向けの情報発信メディアとして有効なのは、市町村が発行する広報誌などの公的メディアだ。シニアはこれらに最も信頼し、よく目を通す。郵便受けに投げ込まれても読まれない媒体は多いが、シニアは行政機関の広報誌だけは捨てずにじっくり読む。

また、役所の掲示板の張り紙や、そのそばに置いてあるチラシは結構よく見られる。行政機関にあることからシニアから安心感を持たれやすい。市町村の交流センター、シルバー人材センター、公民館や体育館などの公的機関も、情報発信メディアとして考慮に入れておくとよい。

フリーペーパーは、タブロイド紙や雑誌の形態を取った地域密着型の無料情報誌だ。付帯するクーポンは割引券が多いので、主婦層は熱心に利用する。シニア向けで代表的なのは「リビング新聞」「ぱど」がある。配布形態は、「ラックなどによる店頭設置」が45%で最も多く、「新聞折り込み」(36%)、「公共施設での配布」(35%)「宅配(ポスティング)」(33%)と続く。

クーポンには、それを使った人がどの媒体を見て利用したかがわかり、広告効果を評価できるので、市場調査と合わせて活用する企業も多い。ただし、フリーペーパーは都市型メディアなので、利用は都市部に限定される。

多数のシニア会員をもつ企業では会員誌を発行しているところもあり、うまく活用すると効果的にリーチできる。クラブツーリズム「旅の友」(無料)300万部、JR東日本「大人の休日倶楽部」(有料)220万部(ミドルとジパングの合計)、カーブス・ジャパン「カーブスマガジン」(無料)72万部などが代表的なものだ。

これらは広告出稿やタイアップ企画も受け入れているので、他の事業者も活用できる。ただし、会員向けサービスと内容がかけ離れたものは注目度が低くなる。旅行関連の会報誌であれば、旅行カバンや旅行グッズなどが適する。フィットネス関連なら、化粧品やサプリメントなど美容と健康に絡む商品がよい。

成功するシニアビジネスの教科書
高齢者住宅新聞

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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