つかめ!シニアの胃袋 割引など特典充実

新聞・雑誌

読売新聞 8月15日

読売新聞にファミリーレストランや飲食店におけるシニア向け特典の様子に関する記事が掲載され、私のコメントも掲載されています。

ファミレス、飲食店の多くの事例に見るシニア向け特典の秘訣は、①年齢差別と思われず経済的メリットを打ち出すこと、②食べる量が少ないので食べ放題でも料金を安くすること、③家族にも適用することです。

取り上げられている例は次の通りです。

1.すかいらーくグループの「プラチナポイントカード」は60歳以上の割引。昨年7月に全国で本格実施し、昨年だけで延べ1000万件の利用があったとのことです。

2.首都圏でファミレスを展開するシズラーが4月から全店で導入したシニアカード(60歳以上対象、発行無料)は、開始2か月で400枚以上を発行。

3.立ち食いステーキ専門店「いきなり!ステーキ」は、7月からアルコールを含むドリンク1杯が無料になるシニアカード(70歳以上対象、発行は無料)を導入。混雑時に優先的入店可、敬老の日には1000円相当の金券プレゼントもある。

4.焼き肉やすしのバイキングレストラン「すたみな太郎」は、60歳以上(一部65歳以上)だと通常の大人料金より300~600円程度安い料金を設定。

5.焼肉チェーン「牛角」や「しゃぶしゃぶ温野菜」の食べ放題コースも500円引きの65歳以上料金を設定。

これらの特典は、自分から申し出ないと受けられない。「シニアとして扱われることを不快に感じる人もいる」「年齢に関することなので、間違いがあっては失礼」などの理由で、店側から勧めることはないという。

シニア層の消費動向に詳しい東北大特任教授の村田裕之さんは「2012年頃からファミレスなどの飲食店が、シニアをターゲットとして意識し始め、急速に特典やサービスが充実してきた」と分析。価格だけでなく、カロリーや量を抑えたメニューの導入、段差を少なくする改装を進めている店もあるという。

村田さんは「シニア層は節約志向が強いので、特典は好まれるだろう。ただし、金銭感覚にシビアなうえ、目も舌も肥えている。リピーターとして、つなぎ留められるかどうかは各店の質の高いサービスと味にかかっている」としている。

成功するシニアビジネスの教科書

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この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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