欧米に見るホーム・エクスチェンジ

新聞・雑誌

2008年 Spring 社団法人不動産協会四季報 FORE

特集 ライフステージと住まい方の方法論

米国や欧州には、希望の休暇期間と行き先が一致した人どうしが互いの家を交換しあうという「ホーム・エクスチェンジ」というサービスがある。旅行する際に、自分の滞在予定地に住んでいる人が、同じ日程で自分の居住地への旅行を計画していることで成立する。

2006年に公開されて大ヒットしたキャメロン・ディアス(ソフトバンク携帯電話のコマーシャルでも有名)主演の映画『ホリデイ』は、ホーム・エクスチェンジを題材にした映画である。それは次のような物語だ。

(中略)

ホーム・エクスチェンジでは、一方的に自分の家を相手に貸すだけではなく、相手も自分に家を貸す。だから自分の家を大事に使ってほしいので相手の家も大事に使おうという気持ちが自然に強まる構造になっている。こうしたサービス構造自体が、盗難などのトラブルが起きにくい理由といえる。

(中略)

一方で、海外でのロングステイなどを実施する場合、ずっとホテル滞在では高くつくので、より価格の安い滞在先を求めるニーズは大きい。世界中どこにでもある画一化されたチェーン・ホテルに泊まるよりは、その国の文化や習慣を体験できる個人の家に泊まれるほうが、旅の醍醐味ははるかに増す。

したがって、もし、仲介者(この場合、たとえばHomeExchange.com)が十分な信用力を持ち、会員に対する強いコントロールが可能ならば、日本でもサービス成立の可能性はあるだろう。

タイトルとURLをコピーしました