14年のヒット商品から読む シニアのニーズの根源的背景

販促会議15年2月号 新聞・雑誌
販促会議15年2月号

販促会議2月号 <特集>次なる一手を見出す2015年販促・集客策

14年のシニア向けヒット商品のカギは「価格設定の妙」と「解放型消費」

株式会社宣伝会議が発行する月刊販促会議(ややこしい!)2月号特集に寄稿しました。

今回の特集のテーマは「次なる一手を見出す2015年販促・集客策」で、2015 年注目のキーワード」として「シニア」「オムニチャネル」「ポイントカード」「キャラクター」が挙げられています。

私は「14年のヒット商品から読むシニアニーズの根源的背景」と題して「15年のシニアの消費トレンド予想」を述べました。

消費で100兆円以上、試算で正味金融資産482兆円という世帯主60歳以上のシニア市場には大きな潜在力があり、2015年も注目の市場となるでしょう。

一方、シニアの財産構造はドラスティックな変化が起きにくい。このため、15年のシニア市場を読むには、14年のヒット商品の根源的背景を深く理解することが有用です。

その例として挙げたものは、①格安スマホにおける「価格設定の妙」、②JR九州「ななつ星in九州」における「解放型消費」です。

15年は「不易(ふえき)商品」が流行する

15年もシニア向けヒット商品のカギは「価格設定の妙」と「解放型消費」にあります。これに加えて、15年は「不易(ふえき)商品」が流行すると見ています。「不易」はいつまでも変わらないことを意味します。

私がこう予想する理由は、14年が「予測不能性」が一段と強まった年だからです。従来の見方では予測できない自然災害(御嶽山噴火、広島土石流、長野北地震、北関東で竜巻やひょう被害など)が多発しました。

また、アベノミクス以前は長い間「円高で不況」だったのが、アベノミクス以降には「円安でも不況」という従来とは異なる現象が起きました。

シニア向け携帯電話市場を見ると、従来型携帯電話からシニア向けスマホまでは既存大手キャリア主導だったのが、格安スマホからは大手キャリアではない新たなプレーヤー主導となっています。

想定外の出来事が頻発し、変化が激しい不安定な時代には、逆に「確かなもの」「不変の真理」「未来への希望が持てるもの」への期待・あこがれが強くなるものです。

販促会議2月号デジタル版

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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