涙もろさは年のせい?原因は機能低下、脳トレを

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2019年10月18日 日経MJ連載 なるほどスマート・エイジング

本日の日経MJ シニアBIZに連載なるほどスマート・エイジング」が掲載されました。連載第7回のテーマは「涙もろさは年のせい?」。今回もデスクがつけたものですが、わかりやすいコピーです。

最近、私の周辺の中高年の方から、XXという映画を見たら冒頭から涙があふれ出て最後まで止まらなかった、とかNHKの朝ドラを見ると必ず涙ぐむという声をよく聞きます。

これを「歳をとって感受性が豊かになった」とか「感情移入しやすくなった」と考えるのは間違いです。真の理由は、加齢に伴う大脳中枢の機能低下だからです。

私たちの身体では大脳の「背外側前頭前野(はいがいそくぜんとうぜんや)」と呼ばれる部位が脳全体の司令塔となり、記憶や学習、行動や感情を制御しています。涙もろくなったのは、この部位が担っている感情の「抑制機能」が低下したためなのです。

またここ数年、駅などで「キレる高齢者」が目立ちます。これも感情を抑制できない人が増えたためです。

歳をとるにつれて「涙もろくなること」は悪いことではないと思う方もいるでしょう。しかし、ここで注意したいのは「涙もろくなること」と「キレやすくなること」は、どちらも背外側前頭前野の機能低下が原因であることです。ですから決して楽観できません。

なぜ、こうした機能低下が起こるのでしょうか。この部位の中核機能の一つに「作動記憶(ワーキングメモリー)」があります。これは短時間に情報を保持して処理する能力です。

例えば、会話する際に相手の言葉を聞いて理解しながら受け答えをする時や、料理の手順を考えて調理する時に、この作動記憶が必要です。

問題は作動記憶の容量が加齢とともに減少することです。すると、相手の言葉を聞いて理解しながら受け答えをするのに手間がかかります。つまりストレスがかかり、我慢できなくなるのです。こうして感情の抑制機能が低下するのです。

この低下を食い止め、機能向上するのが脳のトレーニング(脳トレ)なのです。その詳細にご興味のある方は、ぜひ、日経MJをご一読下さい。

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この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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