経Kei 2006年11月号

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2006年11月号 経Kei 訳者が語る
 
「人はいくつになっても変われる」「何かを始めるのに年をとりすぎることはない」-こうしたセリフは、これまで多くの識者によって繰り返し語られてきた。しかし、その大半は科学的な裏づけのない単なる“精神訓”として語られてきたものと言ってよい。ところが、本書は、脳科学の最先端の研究成果と著者の精神科医としての35年の臨床経験とを結びつけることで、年をとることの肯定的な意味を、説得力をもって語っている。

(中略)

年をとることは嫌なことで、“上手に年をとる”には心身の衰えを何とかしてくい止めるしかない。だから、年をとること、つまりエイジングをくい止める“アンチエイジング”にこそ価値があるという論が近年かまびすしい。しかし、本書を読めば、このような考えが、いかに視野が狭く、人間の潜在能力を矮小化した見方であることがよくおわかりいただけるだろう。ご一読いただければ幸いである。

(本文より抜粋)

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