PHPほんとうの時代 2006年12月号

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2006年12月号 PHPほんとうの時代

特集 人生を楽しむ買い物のコツ
 
再雇用で働き続ける人が多数派になると何が起きるのか。最大の変化は、サラリーマンの多くが「キャリア」から「リタイア」への移行期間を体験することである。つまり、2007年は団塊世代の多くの人にとって「リタイア・モラトリアム(猶予期間)」の始まりの年なのである。

実はこの期間に目に見えない変化が同時に起こる。それは“脳”と“知力”の変化だ。ジョージワシントン大学の医学者コーエンによると50代後半から70代前半には「解放段階」と呼ばれる心理的発達の段階が訪れる。この段階には、「何かこれまでと違ったことがしたい」「いまやるしかない」といった内なるエネルギーが湧きやすくなる。つまり、これまで家族や職場の都合、世間体などに気を遣って抑制してきたことを実現したい気持ちが強まるのである。

(中略)

団塊世代にとって、この「解放に向かうエネルギー」 と「リタイア・モラトリアム」の時期が重なるのが2007年以降なのである。したがって、2007年以降にはこれらを背景とした「解放型消費」が増えていくことが予感される。

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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