「らくらくホン」のマーケティングと商品開発支援

世界初のシニアフレンドリー携帯電話らくらくホン シニアビジネス
世界初のシニアフレンドリー携帯電話らくらくホン

「らくらくホン」は世界初のシニアフレンドリー携帯電話

NTTドコモの「らくらくホン」は、累計2,500万台を超えるベストセラー商品であり、一時期は毎月の携帯売上上位に必ずランクするヒット商品でした。

ところが、06年上期頃までの機種は実は三種類しかありませんでした。

この機種数で今後も十分なのか、不十分なのか。もし、不十分ならば、どういうデザインの機種をいくつ追加すればよいのかという大きな疑問を寄せられました。

この疑問に応えるための新モデル開発・マーケティングに参画しました。

携帯電話市場は典型的な「多様なミクロ市場の集合体」だった

それまで何となくわかっていた気になっていたシニア向け携帯市場をもう一度徹底的に研究し直した結果、世間で言われているような一様なマス・マーケットではなく、いくつかのミクロ市場の集合体であることがはっきりしたのです。

この結果に基づき、07年から従来型になかったお洒落な「らくらくホンベーシック」やワンセグなどの機能を満載した「らくらくフォンプレミアム」などを相次いで投入した結果、急速に市場が拡大していきました。

日本企業の新事業担当者には、ニッチ市場は手間がかかり、割に合わないと軽んじる人も少なくありません。

しかし、初めはニッチ市場に見えても、多くのニッチ市場をつかむことができれば、それは、「ビッグニッチ」に変わるのです。

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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