書評:いくつになっても脳は若返る 

2006年10月30日 Iza 書評

■加齢イコール成長  

成人したあとも、脳の神経細胞が新たに生成され続けるなんて、本書を読むまで知らなかった。脳科学者の間では常識となっている科学的に立証された事実なのだそうだ。はるか昔に学校の先生に、「大人になったら脳の神経細胞は死滅する一方なのだから、今のうちに一生懸命勉強しておけ」と言われたことを今の今まで信じていたが、それはすでに1960年代に実証的に覆された誤った認識だったのだ。  

本書は老人医療の権威がこうした科学的な事実と長年の臨床経験をもとに「人間の脳機能は年をとるとともに高度化する」ことをわかりやすく解き明かす。それだけではなく、仕事をリタイアしたあとも、有意義で積極的で創造性のある生活をするためのライフスタイルの提案をさまざまな事例を挙げながら試みている。  

本書を読むと、人間は寿命が尽きるまで、加齢イコール成長なのだと悟る。昨今、多くの企業が年齢や経験を軽視した成果主義を導入し、その失敗に気づいて修正し始めていることとも大いに関係があるだろう。

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