商工ジャーナル3月号 2006年3月7日

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2006年3月1日 商工ジャーナル 3月号 
 
ここ数年、団塊世代の大量退職の想定、社会の高齢化の本格化をベースに、団塊・シニアを対象とした新ビジネスが急増してきている。それらシニアビジネスに成功事例も生まれてはいるが、現状は苦戦事例が多いという。現場のマネジャー・担当者は一生懸命に取り組んでいるものの、現実には多くの「壁」にぶち当たり苦戦に陥っているのだ。

その「壁」をいかに突き破るか。それを鋭く指摘したのが本書である。厳しい「壁」にぶつかるのは、市場の性質が変化しているのに、ビジネスの手法がそれほど変わらないからだ。まずその点に気づいて発想を転換しなければ、新時代ビジネスを成功させることはできない。

著者によれば、次の7つの「壁」で苦戦する事例が目につくという。①市場調査の壁=綿密な市場調査をしても顧客のニーズがつかめない②顧客開拓の壁=せっかく確保した見込み客が実際の顧客にならない③商品営業の壁=せっかくよい商品をつくっても思うように売れない④商品開発の壁=団塊・シニア世代向けとうたった商品が売れない⑤顧客維持の壁=会員制サービスで入会した会員を引き止められない⑥収益向上の壁=多額の予算を注ぎ込んでも収益が一向に上がらない⑦新規事業の壁=売上向上を目的として市場に柔軟に対応できない

本書には、これら苦戦事例の対応策、発想転換法が紹介されている。

 

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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