なぜ、高齢化率8%のマレーシアが高齢社会対策を急ぐのか? 

マレーシアのビジネスFM局「BFM」 テレビ・ラジオ
マレーシアのビジネスFM局「BFM」風景

2026年8月4日 村田裕之の活動

マレーシアのビジネスFM局「BFM」に出演!

昨日、マレーシアの独立系ビジネスFMラジオ局「BFM」からインタビューを受けました。

なぜ、マレーシアのFM局かと言うと、来月9月にマレーシアの政府機関であるEPF(従業員積立基金)主催のイベントに基調講演者として招待されており、そのプロモーション的な出演のためです。

初めてのマレーシアと「高齢化社会」突入の背景

実はマレーシアを訪れるのは、生まれて初めてとなります。隣のシンガポールには30回程度訪れているのと対照的です。私が海外から招待されるのは高齢化が進んでいる国なのですが、従来マレーシアはそういう国に含まれていませんでした。

ところが、近年状況が変わったのです。2025年のWorldbank.orgのデータによれば、マレーシアの人口は35,977,838人。うち高齢者(65歳以上)人口は2,890,165人で、高齢化率は8.03%です。

国連の定義によれば、高齢化率が7%を超えると「高齢化社会(aging society)」となるので、マレーシアは最近高齢化社会に突入したのです。

高齢化率29.4%の日本に比べれば、かなり若い国のマレーシアですが、高齢化進展のスピードがシンガポールの次に速くなっているとのことで、将来に向けた対策を練るために世界中の専門家の知見を集めようというのが9月のイベントの狙いのようです。

日本の50年前(1976年)と重なるマレーシアの現在

ところで、日本で高齢化率8%がいつだったのかと言うと、なんと50年前の1976年頃。高度成長期真っ只中で、私もまだ中学生でした。

仮に、その頃に現在の年齢なら、すでに定年退職して悠々自適?の生活を送っていたことでしょう。

仮に、その頃に40代の働き盛りだとしても、当時の合計特殊出生率は1.85もあり、人口動態は若者の割合が多く、社会の高齢化などほとんど問題にならなかったでしょう。

「明日は我が身」アジア各国の課題から学ぶ先見的取り組み

そう考えると、高齢化率8%という段階で行う今回のマレーシアでのイベントは、かなり先見的な試みと言えましょう。

背景としては、既に日本を筆頭に、隣国のシンガポール、韓国、台湾、香港、そして中国など高齢化の進展で社会課題が山積の国が増え、「明日は我が身」の感が強まっているためと思います。

日本は当然高齢社会のモデルとしてベンチマークされており、私は2008年に初めてシンガポール政府に呼ばれた時のように、情報収集先のターゲットになることでしょう(笑)。

放送予定のお知らせ

インタビューの内容は「ブレックファースト・グリル」という番組で放送の予定です。放送日が決まりましたら、お知らせしますね。

マレーシアのFMラジオ局「BFM」のサイトはこちら

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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