マーケットリーダーに聞くシニアビジネス2020

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シニアビジネスマーケット2020年1月号特集

綜合ユニコムの雑誌 シニアビジネスマーケット1月号特集「マーケットリーダーに聞くシニアビジネス2020」に寄稿しました。

編集部から「アクティブシニア」についての意見を求められたので私の予感を述べました。

この「アクティブシニア」と言う言葉は、1999年9月15日の朝日新聞論壇で「アクティブシニア市場」という言葉を提唱したのがきっかけで使われるようになった言葉です。

それ以来この言葉は「消費の担い手」としてのシニアとしての位置づけがほとんどでした。しかし、少子高齢化の進展と人生100年時代という見方の浸透により、この言葉には「仕事の担い手」としての意味合いが高まっています。

そこで問われるのは、人生100年のスパンのなかで、時代や職場の惰性に流されず、自分の人生を生き抜くための働き方です。以下に全文を掲載します。

人生100年時代、自分で生き抜く力が必要だ

人生100年時代には、仮に心身の健康を維持できたとしても、医療費や介護費以外のお金が必要だ。人生100年時代と国は喧伝しているが、国は私たち一人ひとりの100年人生は決して保証してくれない。自分で生き抜く力が必要だ。

現在の定年はおおむね60歳から65歳の間である。国は近い将来これを75歳まで引き上げる目論見だ。国が制度として定年を75歳まで引き上げたら、会社もそれに従って制度としての定年を75歳まで引き上げるだろう。

しかし、問題は65歳を過ぎたすべての社員がそれなりの待遇で会社に居続けられるかどうかだ。おそらく年金の支給水準は現状よりも低くなり、仕事で収入を得ないと生活が厳しくなるだろう。

一方で、社員に給料を支払う会社のコスト負担能力にも限界がある。ということは、会社にとって必要な人材は65歳を過ぎてもそれなりの処遇を受けられるが、そうでない人材は処遇水準が下がるだろう。そして、後者が大多数になる可能性が大だ。

社会制度が変わっても、自分で生涯お金を稼ぐ力を身につける

このような「新たな労働市場」が形成されることを想定した場合、いったい私たちはどう対処すればよいのか?結論から言えば「社会制度が変わっても自分で生涯お金を稼ぐ力を身につけること」が必要だ。そのためには「自分軸」で生きるスタイルを持つことだ。

「自分軸」で生きるとは、「会社の基準」ではなく「自分の基準」を中心にして生きることだ。この反対が「会社軸」で生きるスタイルだ。人生80年時代はこれでもよかった。だが、このスタイルには「いつも他人に責任転嫁する」など多くの習慣的弊害がある。

「会社の基準」において「会社ミッション」が重要だったように、「自分の基準」においても「自分ミッション」が重要になる。自分ミッションの狙いは「自分は何のために存在するのか」をはっきりさせることだ。

したがって、2020年以降は現役サラリーマンが「自分ミッション」を見つけ出すのを支援するビジネスが増えていくだろう。

スマート・エイジング 人生100年時代を生き抜く10の秘訣
秘訣その8 お金を稼げるために「自分軸」で生きる

月刊シニアビジネスマーケット

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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