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退職予備軍向けソフト・ランディング・サービス
 
  2003年9月号 第15回
村田裕之
 
サラリーマン退職者によるNPO参加の厳しい現実
 

最近、現役サラリーマン退職後に
NPO(Non-Profit Organization)に参加する、
あるいはNPOを設立しようとする人が
増えている。

このようなトレンドを反映してか、
書店でも「NPOのつくり方」などの指南本が
山積みにされている。

退職しても引退はしたくない、
かといって自ら起業するほどのハードな挑戦
はしたくない、という人たちにとって
ボランティア活動への参加、あるいは
NPOへの参加・設立というのは「手頃な」
社会参加の機会に見えるのだろう。

しかし、現実には、それほど「手頃な」機会
とは限らないようだ。

NPOに参加してみたものの、
女性中心の雰囲気になじめずやめてしまう、
あるいはNPOを設立してみたものの、運営が軌道に乗らず、
空中分解し、挫折する場合も少なくない。

退職サラリーマンがNPOに参加してうまくいかない場合の最も多い理由は、
簡単にいえば、人間関係における摩擦である。

これはサラリーマン時代の行動様式との違いに起因する。

サラリーマン時代の行動様式とは、部長、課長などの階級によって
役割や権限が規定される「ヒエラルキーの関係性」にもとづくものだ。
ところが、NPOやボランティア団体は、企業社会に比べてこのような
階級の度合いがゆるい「フラットな関係性」となる。
この違いに、それまで企業社会で長い時間を過したサラリーマン退職者は、
多くの戸惑いを感じ、人間関係に摩擦を起こしてしまう。

したがって、このような摩擦を解消するには、退職前の早い段階から、
階級によらない「フラットな関係性」での協働体験をできるだけ積んでおくことが望ましい。
日本に比べNPOが圧倒的に発達しているアメリカには、
そのような体験学習機会を提供する団体がある。


 

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