2006年11月25日号 高齢者住宅新聞
高齢者住宅市場でも始まった産学連携の新たな動き
大学などの学術機関と民間企業が提携する「産学連携」「産学共同」がビジネスの新しいモデルとしてさまざまな分野で注目を集めている。高齢者住宅の分野についても同様に、産学連携を行うことで、従来にはない質の高いサービスを生み出そう、という動きが盛んになってきている。その旗ふり役の1人である(財)社会開発研究センターの村田裕之理事長に話を間いた。
(中略)
村田 その名の通り大学とシニア住宅がリンクしたものです。シニア住宅の入居者が大学に通い、そこの講義を受けたり学生と交流を行ったりするものです。呼称はさまざまですが米国で10年ほど前から取り組まれています。現在、米国で約20施設が運営されている他、計画中のものだけで約40施設があると言われています。
(中略)
村田 入居者は関西大学が行う授業を受けることができます。内容は文学・歴史学・哲学などの人文系メニューで、少人数でディスカッションをするものが中心になると思います。講義は一般の学生と一緒に受けます。また、逆に関西大学の方からアンクラージュ御影に出張講義に来てもらうこともあります。入居者は関西大学の聴講生という立場になりますが、本人が希望をすれば面接試験などを受け、授業料を支払うことで正規学生となることも可能です。