保険毎日新聞3月27日号 2006年3月27日

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2006年3月27日 保険毎日新聞 プロフェッショナル・アイ 
 
さまざまな会員制サービスの苦戦事例をここ数年よく耳にする。「顧客維持の壁」の要因を眺めると、共通しているのは、「いかに顧客を囲い込むか」という発想があることである。
囲い込みというのは、売り手の「幻想」にすぎない。こうした売り手側の意図が見えた瞬間、買い手側は興ざめし、引いてしまうのが関の山である。

むしろ本当に価値あるものを提供し、その価値が認められれば、無理やり囲い込もうとしなくても、顧客から自然に何度も声がかかるものである。その結果、顧客のそばにいる機会が増え、潜在ニーズが明らかになる「最上流地点」にいる機会が増える。これは顧客に対して心理的に最も近く、信頼される「駆け込み寺」のポジションになることを意味する。

今後は高齢化のさらなる進展で「駆け込み寺」に駆け込めない人が増えていく。このため駆け込み寺の機能を持つ人が、顧客の自宅に出向く「出張駆け込み寺」が求められている。

したがって、会員サービスで目指すべきなのは、「顧客を囲い込む」のではなく、「顧客の駆け込み寺」になることなのだ。

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