『シルバー産業新聞』
      社会変化が生み出す新事業

 
シニアに充足感を提供する集合住宅LFC
 
 

2006年11月10日号 第32回

村田裕之
 

2003年11月、フロリダ州タンパに近いリゾート地サラソタに「グレンリッジ・パーマー・ランチ」がオープンした。実はこの施設は、これまでのCCRCと大きく異なるコンセプトで作られた全米初の「ライフ・フルフィリング・コミュニティ(LFC)」だ。

90エーカー(約36万4千u)の広大な敷地に、4階建ての建物が平面的に広がる。フロリダ州の規制により、開発は土地面積の半分までに限定されるが、それでも18万2千uというまるで一つの村だ。

フルフィリング(fulfilling)とは「充実した、充足した」の意味。名詞形のFulfillmentには、「実現、満足感、充足感」という意味がある。したがって、ライフ・フルフィリング・コミュニティ(LFC)には、「充足感のある生活を実現するコミュニティ」という意味合いが込められている。LFCは、施設やサービスの面で従来型CCRCと何が違うのか。

(中略)

従来CCRCに求められたのは、健康状態が変わっても金銭的な負担が増えることなく継続的にケアを受けられることだった。したがって、それを支える保険や介護サービスの仕組みに入居者の関心があった。

だが、これらの仕組みがあって当たり前となった現代では、別のサービスに関心の重点が移ってきた。それは、そもそも要介護状態にならないための健康維持、学習、芸術などの創造的活動、地域社会との交流、そして自分のスタイルで仕事を継続する機会なのである。

(本文より抜粋)

 

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