『先見経済』  
    団塊・シニア市場のゆくえ
             

 

解放に向かうエネルギーが高まりつつ、「リタイア・モラトリアム」も始まる

 
 

2007年1月1日号 先見経済

第1回 2007年以降の団塊世代
 

団塊世代の約8割は当面離職することなく、今いる職場で働き続けると述べた。ここで注意したいのは、今いる職場で働き続けるといっても、大半は60歳でいったん定年退職し、再雇用で働き続けることだ。従来こうした形態で定年後も働き続ける人は存在したが、少数派だった。一方、これからはこうした形態で働き続ける人が多数派になる。ここが従来との大きな違いだ。

すると、サラリーマンの多くが「キャリア」から「リタイア」までのゆるやかな移行期間を体験することになる。つまり、07年は団塊世代の多くの人にとって「リタイア・モラトリアム(猶予期間)」の始まりの年なのである。この期間には、自分周辺の同世代の多様なリタイア・パス(キャリア・パスに対する言葉。リタイアまでの順序・経歴)を横目で眺めつつ、自分のことをいろいろと考えながら働きつづけるという「心理的に不安定な状態」となる。

(中略)

このような「脳のなかの生理的変化」と「心理面の発達」とが相互に影響を及ぼすことで「抑制からの解放に向かうエネルギー」を高める。重要なのは、団塊世代にとって、この「解放に向かうエネルギー」が高まる時期と「リタイア・モラトリアム」の時期が重なるのが07年以降なのである。 これが、団塊世代の07年以降のライフスタイルを読む〈カギ〉となる。



 

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