シルバー産業新聞 2006年12月10日号

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2006年12月10日号 シルバー産業新聞

連載 社会変化が生み出す新事業
 
こうして従来の旅行代理店、旅行商品提供者、異業種が三つ巴になり、ネット上でのサービス機能の拡大競争に突入した。この結果、コンバージェンス型商品化が進み、どのウェブサイトも「ワン・ストップ・サービス」になった。たとえば、全日空のサイトでは自社の航空券だけでなく、ホテル、レンタカー、携帯電話や旅行グッズのレンタルのほか、他の旅行商品提供者のサービスも提供する。

コンバージェンス型商品化の動きの裏には、必ず異業種企業との戦略的提携がある。各社がネット上で顧客データベースと連動して商取引ができるシステムを構築したことで、こうした戦略的提携が以前に比べ、容易となった。つまり、ITの普及が、コンバージェンス型商品化の動きを加速させるのである。

(中略)

こうしたコンバージェンス型商品化の結果、何か起こったのか。それは、旅のプロデュース・コーディネート機能が、「旅行代理店」から利用者である「個人」に移行したことである。ネット上でのコンバージェンス型商品化の進展は、「個人による旅のコーディネーション支援機能」という新しい性質を生み出したのだ。

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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