大学付き高級住宅

新聞・雑誌

2008年7月16日 毎日新聞 憂楽帳

六甲山系のふもと、神戸市灘区の高台で7月から分譲を始めた高齢者向け高級マンション「クラブ・アンクラージュ御影」は、関西大学と提携した。入居者は送迎バスで大阪府吹田市の関大文学部に出かけて講義やゼミを受け、図書館など施設を自由に利用する。大学はマンションで出張講義を開き、学生は住宅スタッフとして食堂などでアルバイトする。

「人間にとって最大の楽しみは学び。究極の介護予防になる」。企画した村田裕之氏(46)は、団塊世代の大量退職に伴う新規事業コンサルタントの第一人者だ。大学連携住宅は米国で10年前に登場。計画中も含めて60施設にもなると知り、初めて日本に持ち込んだ。

シニア世代がキャンパスで学生といっしょに学び、人生経験を生かしてよき相談役となる。入居者の満足度は高く、元気で、要介護率も低いという。

「御影」はプールもある高級リゾート風で、分譲価格は4,500万~1億2,930万円。知的好奇心の高い人は富裕層だけ?村田さんは「米国ではハイクラスだけではない」と言う。普及タイプに広がれば根付くかも。

タイトルとURLをコピーしました