IDE 2007年1月号

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2007年1月号 IDE

カレッジリンク型シニア住宅創設事業の内容 河田悌一
 
 
関西大学では、文学部と財団法人社会開発研究センターおよび株式会社アンクラージュとが連携協力して、以下のような決定をした。すなわち、神戸市灘区に設置するシニア住宅(高齢者施設)「アンクラージュ御影」の入居者を対象に、施設の入居後に関西大学文学部および大学院文学研究科で、科目等履修生・聴講生・社会人学生として学ぶ「オンキャンパス・プログラム」、現地のシニア住宅内で開講される「オンコミュニティ・プログラム」を中心とする教育プログラムを提供する―――。

(中略)

今回の連携事業の特徴の一つは、協定を締結した三者が、それぞれ得意の分野を担当しながら事業全体に対してトータルな責任を共有するところにある。それぞれが、現時点で望みうる最上のパートナーを得ることができた、と判断している。

(中略)

いくたびかの苦難の時代をくぐり抜けて今を生きるシニア世代こそ、リタイア後の人生を、旅やゲートボールに興じるだけでなく、大学キャンパスを存分に利用し、若い学生とライフスタイルを共有しながら、これまでの貴重な人生経験を、将来のある若者にメッセージとして伝えてほしい。そこに生まれる世代間の交流が、高齢者の生きがいを向上させるとともに、若い学生の精神的成長を強く刺激し促すはずである。

このような、さまざまな形態の世代間交流が可能なキャンパスを創り上げることのできる大学こそ、本来的な高等教育機関として、かつまた実態のある生涯学習機関として、21世紀という知識基盤社会(knowledge-based society)の「知的ネットワーク」を主導することができるのではないだろうか。

この記事を書いた人
村田 裕之

村田アソシエイツ株式会社代表取締役、東北大学加齢医学研究所スマート・エイジングセンター特任教授

日本の中高年向け事業開発プロデューサー、起業家、社会学者。専門は中高年を対象とした事業開発と消費行動分析、日本と諸外国の高齢社会研究、スマート・エイジング論など。

1999年に日本で初めて「アクティブシニア市場」の重要性を指摘し、情報武装した高齢者「スマートシニア」の出現を予言した。2004年に「シニアビジネス」という言葉を初めて公に提唱し、女性専用フィットネス「カーブス」の日本への紹介、NTTドコモ「らくらくホン」の商品開発支援、関西大学とのカレッジリンク型シニア住宅の創成など、950以上の企業の事業開発に携わっている。日本におけるシニアビジネス分野の第一人者として知られている。

2006年に東北大学からの依頼でスマート・エイジングのコンセプトを提唱し、2009年10月東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの設立に参画。スマート・エイジング・カレッジを11年間主宰し、市民の健康リテラシーの向上とのべ406社との産学連携を推進してきた。

シンガポールに拠点を置く Asia Pacific Eldercare Innovation Awardsにより2018年5月に「Global Ageing Influencers」に、2024年5月に「Super Ageing Japan Outstanding Entrepreneur(スーパー・エイジング・ジャパン卓越起業家)」に選ばれた。

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