2006年4月3日 保険毎日新聞 プロフェッショナル・アイ
ネットを使ったビジネスの多くには、会員サイトのアクセスが売り上げに直接結びつかないという悩みがある。一方、金融系企業が年配者向けに実施する無料の資産運用セミナーも、歩留まりが少ないので、なかなか収益に直結しないと聞く。これらの共通点はネットショップも含め、店舗への来店者は多いが、それが収益に反映しないことである。その解決の切り札として「第三の場所」というコンセプトに期待する人も多いようだ。
退職した後に直面する問題のひとつは「毎日定期的に行く所がなくなること」。そこでそうした退職者のための「第三の場所」をつくり提供をもしてみても悩ましいのは、人が集まったからといって直ちに収益が上がるわけではない、ということである。
(中略)
「外部から孤立した空間」で「滞在時間が長くなる仕掛け」をつくり、「消費意欲が連続的に喚起される商品・サービス」を組み合わせると、人は自然に気持ちよくお金を落とすようになるものなのである。