『りそなーれ』
         りそなゼミナール−先読みシニアマーケット
 

「囲い込み」を狙わず、「駆け込み寺」になる

 
  2004年9月号 第6回
村田裕之
「お金と時間に余裕のあるシニア顧客を会員制サービスで囲い込みたい」という相談を受けることが多い。

だが、この類の話でうまくいった例はほとんどない。その最大の理由は、「囲い込み」という言葉に潜む売り手の論理が、顧客のニーズと相容れないからである。

そもそも、顧客の「囲い込み」とは何か。多くの場合、会員制サービスやハウスカードなどの会員になってもらうことを指すようだ。

だが、カードの会員になったからといって、「囲い込まれている」と思う人は少ない。利用者は、利用メリットに応じて複数のカードを使い分ける。売り手が「囲い込んだ」つもりになっても、「ザル」のようにすり抜けられているのが実態だ。

さらに、売り手に「囲い込まれたい」と思う人はほとんどいない。特にシニア層は、この類の「売らんかな」の姿勢に敏感だ。「囲い込む」という売り手側の意図が見えた瞬間、買い手側は興ざめし、引いてしまうのが普通だ。

このように囲い込みというのは売り手の「幻想」に過ぎない。むしろ、本当に価値あるものを提供し、その価値が認められれば、無理やり囲い込もうとしなくても、顧客から自然に何度も声がかかるものである。

(本文より抜粋)

 

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