『シルバー産業新聞』
      半歩先の団塊シニアビジネス

 

地方発 超高齢社会の示唆的事業モデル「小川の庄

 
 

2010年12月10日号 第46回

村田裕之
 

小川の庄は、過疎の村からの起業、地元商材の活用、高齢者中心の事業というだけで注目されるにとどまらなかった。創業から当初の一〇年間、社会的知名度獲得のために、多くの斬新な企画をぶち上げてきた。その中心が海外進出である。

米国ロスアンジェルス(LA)で毎年開催されるジャパン・エキスポに八九年に初めて参加。モンペにはっかむり姿のおばあちゃんが、おやきの実演販売を行ったのが注目され、メディアに大きく取り上げられた。以降、毎年参加し、LAにおやき村が設置されるまでになった。

また、九二年にはドイツで一番美しいと言われるグータッハ村との交流も始めた。欧州の美しい村づくりノウハウを学び、小川村の村づくりに活用しようという試みである。さらに九六年には小川村とよく似た気象条件のオーストラリア・オレンジ市に「ながの信州村」をつくって農村交流の輪を広げた。

これら積極的な国際交流の結果、一時期八割近い社員が渡米経験者という「国際企業」となった時期もある。六〇代、七〇代の高齢者が、海外で観光旅行ではなく、自身の腕で作ったものを販売し、外国人に喜んで食べてもらったという体験は、何物にも代えがたい喜びであり、生きがいとなったという。

(本文より抜粋)

 

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