『シルバー産業新聞』
      半歩先の団塊シニアビジネス

 
日本におけるジェロントロジーの現状
 
 

2008年7月10日号 第17回

村田裕之
 

なぜ、日本ではこれまで老年学が、広く世の中に知られてこなかったのか。その理由は次の三つにあると私は思う。

@老年学は「老人のことを解明する学問」とされ「老人学」とみなされてきた。これにより、老年学は特殊で地味な学問という印象が強かった。

A老年学(Gerontology)の実質的な中心が、いわゆる老年医学(Geriatrics)であった。このため、老人の身体機能低下や認知症などの研究に主眼が置かれたため、極めて限定的な学問となっていた。

B老年学の研究者が、大学や研究機関の「学者中心」で、産業界との結びつきが薄く、その実用価値に対する社会的認知が必ずしも得られなかった。

(中略)

ところが、アメリカにおけるGerontologyの本来の定義は、「人の一生に渡る加齢(aging)に関する科学的な研究」というのが一般的だ。それは、老年医学や看護学のみならず、人類学、心理学、社会学、生物学、生化学、経済学、歴史学などの学際的な研究分野であるとされている。心理学や社会学などを含む場合はソーシャル・ジェロントロジー(Social Gerontology)と呼ばれることもある。

 

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