『先見経済』  
    親と自分の老い支度-超高齢社会のパーソナル・リスクマネジメント
             

 

第4回 認知症にまつわるトラブルを防ぐ(前篇)

 
 

2011年5月15日号 先見経済

 
 

なぜ、成年後見制度が必要なのか?

第1回で述べたとおり、高齢期になると認知症を発症する確率が上がります。認知症が発症し、進行すると、自分の行為を認知する能力が低下し、財布や預金通帳をしまった場所を忘れたり、何度も何度も預金を下ろしたりというようなことが起こるようになります。こうした状態になると、悪徳業者に高額な着物や羽毛布団を売りつけられたり、不要なシロアリ駆除やリフォーム工事への申し込みをさせられたり、振り込め詐欺に騙されたりして、大切な老後の生活資金を失ってしまう危険が大きくなります。 一方、認知症が進行した高齢者には、介護保険を使うことを拒み、長期間風呂に入らなかったり、部屋中がゴミの山になっていたりする人も見られます。もちろん、本人はそれを不快に思っていません。というより、自分の行為が自身で認知できなくなっているのです。 このように認知能力が低下すると、自分で財産管理ができなくなってしまうだけでなく、自分がどんな介護を受けて、どんな生活をするのかを判断することもできなくなってしまいます。こうした状態になった人の財産や人権を守るために整備されたのが成年後見制度なのです。



 

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