『先見経済』  
    団塊・シニア市場のゆくえ
             

 

よい条件より、悪条件のほうが努力することにつながる

 
 

2009年6月1日号 先見経済

第30回 ビジネスは非合理の中にこそ商機が存在する
 

また、悪条件を選ぶのは次の理由であるという。 「立地が悪いと店にお客が来るように経営者も従業員も頭を使わないといけない。来てくれるお客さんはありがたいから、従業員のサービスも自然によくなる。」

「大半の経営者は店を出すときに、流行るところ、儲かるところ、人出の多いところへ立地しようとするが、それじゃ努力しなくなるよ。努力するには悪い条件を選んだほうがいい」

こうした言葉は、拙著「団塊・シニアビジネス 7つの発想転換」で取り上げた「ウィローバレー」と重なり、大変共感を覚える。

ウィローバレーとは、ペンシルバニア州の田舎の人口六万人の小さな町にある二千戸の住居が立ち並ぶ大規模リタイアメント・コミュニティ(アメリカ式の老人ホーム)である。通常、こうした施設は通常フロリダやアリゾナなどの温暖で過ごしやすい場所につくる。

だが、ウィローバレーは、アメリカ北部の冬の寒い、市街地から遠く離れた場所に立地している。にもかかわらず、現状の入居率は、健常型も介護型もほぼ満室状態だ。

その理由は、入居者参加型の独特の営業活動にある。見学者は全米から集まるが、この際の案内役を担うのが、実は入居者なのである。


(本文より抜粋)




 

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