『先見経済』  
    団塊・シニア市場のゆくえ
             

 

平均寿命100歳時代には「健康」「お金」「生きがい」のサポートが
これまで以上に強く求められるだろう

 
 

2009年1月1日号 先見経済

第25回 平均寿命100歳時代のビジネスを考える
 

「世界の豊かな国々の平均寿命は科学の進歩により2010年から2030年の間に20年延びる」スタンフォード大学の生物学・人口学者トゥルジャプルカ教授が06年2月のアメリカ科学振興協会の年次総会で発表した内容が大きな話題となった。この研究成果によれば、2030年までに日本人の平均寿命は男女とも100歳を超えることになる。

人間の寿命に関わる老化のメカニズムを解明する研究は、実は世界各地で取り組まれている。これらの研究によると、人間の老化を説明する主な説には、@神経内分泌説、Aフリーラジカル説、B細胞消耗説、Cカロリー過剰説、D遺伝子支配説の五つがある。

(中略)

さて、人間の平均寿命が100歳になると何が起きるか。寿命が延びることは人生において何かを成し遂げられる猶予時間の増加を意味する。これにより人間の潜在能力をさらに開花させる可能性が広がる。しかし、同時に長く生きるための費用も必要となる。たとえば、80歳で寝たきりになったまま100歳まで生き延びれば医療・介護費用が膨大にかかる。だから、寿命が延びる場合は「健康寿命」が延びるのでなければ有益とはいえない。

一方、仮にほとんど病気もせず、健康で過ごせるとしても、毎日の生活を維持するための食費などの生活費は必要となる。さらに、たとえ65歳で仕事を辞めても生活に困らないだけの経済的な余裕があり、健康で過ごせるとしても、65歳以降何もせずに100歳まで過ごすのは大変な苦痛だ。つまり、寿命が延びると、その分だけ「健康」「お金」「生きがい」が必要になる。平均寿命100歳時代にはこれらをどうサポートするかが、これまで以上に求められていく。



 

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