『先見経済』  
    団塊・シニア市場のゆくえ
             

 

日本の年金制度とは異なり、透明度を高めることで、制度に生まれる信頼感

 
 

2008年10月1日号 先見経済

第22回 年金制度なしでも国民が安心して生活できる国・シンガポール
 

シンガポールには、公的年金制度がない代わりにCPFと呼ばれる国による強制預金制度がある。

CPFとはCentral Provident Fundの略で、勤労者が定年退職後、または不慮の事故等で働けなくなった場合に経済的な保障のための制度として1955年に創設された。その概要は次の通りだ。

(中略)

シンガポールに移住して働く日本人は、シンガポールの預金制度を知ると、日本の年金はバカバカしくて払っていられないという。<バカバカしい>と思うのは、収めるときには、一方的にそれなりの金額が給料から天引きされていくにもかかわらず、支給時にはいくらもらえるのか分からないからだ。しかも、その運用管理が極めて不透明でずさんときている。

(中略)

政府に近いあるシンガポールの要人に聞いたところ「なぜ、シンガポールのような資源もほとんどなく、水まで隣国マレーシアから買う国が現在のように発展できたのか」と尋ねたところ、次の言葉が出てきたのが印象的だった。

「この国は政治家・役人がクリーンだからです。シンガポール以外の周辺国(タイ、マレーシア、インドネシアなど)は皆、政治家や官僚が袖の下を使って腐敗してしまいました。上に立つものが毅然とすることが、我々のような小国がなんとかやっていくために一番大事なことなんです」



 

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