『先見経済』  
    団塊・シニア市場のゆくえ
             

 

知的能力や認知能力のピークは、成人若年期ではなく、中年期かそれ以降

 
 

2007年10月1日号 先見経済

第10回 団塊世代の脳と心の見えざる変化
 

アメリカのジョージ・ワシントン大学の医学者ジーン・コーエンは、過去35年間に3,000人以上の中高年を診療した体験をもとに、後半生の心理的発達段階が「再評価段階」「解放段階」「まとめ段階」「アンコール段階」の4つに分かれることを提唱している(詳細は拙訳『いくつになっても脳は若返る』ダイヤモンド社参照)。このうち「解放段階」は、通常50代後半から70代前半に訪れる。ということは、実は団塊世代の多くの人が解放段階に達しているのである。

この解放段階では、「何か違うことがしたい」「いまやるしかない」「それがどうした」「もう、いいじゃないか」というような気持ちを伴った行動が頻繁に見られる。また、自分自身を自由に表現したり、新しいことに挑戦したりする行動も多くなる。

(中略)

これまで長い間、成人を過ぎると脳は衰えていく一方だと言われてきた。世の中にはいまだにそう思っている人も多い。だが、最近の脳研究により、年をとったとしても脳の働きは必ずしも落ちていくとは限らず、むしろ発達する可能性もあることが分かってきた。

(中略)

しかし、このような脳内部の発達と、先に述べた心理面の発達の両方に影響を受け、解放段階に自己解放力が促されることは明らかである。



 

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