『先見経済』  
    団塊・シニア市場のゆくえ
             

 

「八方美人」なコンテンツではダメ 「定年後のワークライフ」にテーマを絞り込め

 
 

2007年2月1日号 先見経済

第2回 急増する中高年向け雑誌とウェブサイト
 

中高年をターゲットにした雑誌やウェブサイトが、一昨年あたりからにわかに増えている。例えば、一昨年は小学館『シニア ポスト』『おとなのたまり場ボンビバン』、ニフティ『語ろ具』、日経BP『セカンドステージ』、昨年はエム・ウォーク『プラチナ・スタイル』、日経『WAGAMAGA』、JTBパブリッシング『ノジュール』、プレジデント社『プレジデント50+』などが続々と登場し、今後もまだ増えそうな気配だ。

だが、私はこうした動きを見ると、数年前に起きた中高年向け雑誌創刊ブームとその後の顛末を思い出す。

(中略)

要するに、定年退職をきっかけに何か新しいことを始めたとしても、その人のライフスタイルは表面的には変わったように見えるが、心理的にはそれほど急に変わらないのだ。

したがって、定年後も「働く」ことで人生を楽しみたいと思うなら、定年前から自分なりの「働く」スタイルを待つことが大切になる。このスタイルを確立するのは、最終的には自分以外に他ならない。だが、その後押しを支援してくれるサービスには、大きなニーズがあるだろう。

(中略)

ここまでの話を整理すると、団塊世代狙いの雑誌・サイトが陥りやすい落とし穴は、コンテンツ面の差別化が曖昧になることである。これを回避するには、第1に「何でもありのハ方美人」より「ウチにしかないオンリーワン」に絞りこんだコンテンツ構成とすること。

第2に絞り込むべきテーマは、「趣味や道楽」の参考情報より定年退職後の「新しいワークライフ」の提示と実行支援にすること。百花繚乱が予想される雑誌やサイトの差別化の方向は、間違いなく「定年後のワークライフ」になるだろう。



 

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